FGR(胎児発育不全)を担当することになった研修医・専攻医の先生向けに、定義・スクリーニングから原因検索、胎児well-being評価、分娩時期・方法、新生児合併症・長期予後までを整理しました。産婦人科診療ガイドライン産科編2026(CQ309-1・CQ309-2)に準拠しています。
📌 一般の方向けに、やさしい言葉で解説した記事はこちら(産婦人科Dr.ずーの女性応援部屋)をご覧ください。また、早発型FGRの分娩時期に関するエビデンスはTRUFFLE試験の記事で詳しく解説しています。
1. FGRの定義
妊娠中の胎児推定体重(EFW)が、該当週数の一般的な胎児体重と比較して明らかに小さい場合をFGR(fetal growth restriction)とする。双胎妊娠で一児のみFGRを認めるものはselective FGRという用語を用いる。出生体重が該当在胎週数の標準出生体重と比較して小さい新生児はlight for gestational age(LGA)児とする。
FGRの診断基準は統一されたものがなく、日本超音波医学会公示・日本産科婦人科学会周産期委員会報告でも定められていない。ガイドラインでは胎児体重基準値の-1.5SDを当面の目安とし、胎児体重の経時的変化・胎児腹囲・羊水量なども考慮して総合的に臨床診断するとしている。
【用語メモ】なぜ出生児の標準値ではなく胎児体重基準値を使うのか
2010年に日本小児科学会新生児委員会が提案した「在胎期間別出生時体格標準値」は、何らかの異常で早産となった新生児のデータを含む可能性があり、正常胎児発育の評価には適さないと考えられている。また出生体重と胎児体重は統計的特徴も計測誤差も異なるため、同一基準で扱うことはできない(超音波による胎児体重測定には15〜18%の誤差がある)。そのため、FGRの診断には日本超音波医学会公示(日本産科婦人科学会周産期委員会報告)の胎児体重基準値を用いる。
なお、WHOはLGA児を「在胎週数の標準体重と比較して出生体重が10パーセンタイル未満」と定義しているが、この基準をそのまま胎児体重基準値にスライドさせて10パーセンタイル未満をFGRとする考え方は国内外ともに一般的ではない。5パーセンタイルは正規分布集団の-1.64SDに相当し、周産期予後が問題となるのはほとんどが5パーセンタイル未満児(多くは3パーセンタイル未満児)とされている。
2. FGRのスクリーニング
- 子宮底長が低値の場合にはFGRを疑う
- 妊婦全例に対して、妊娠中期以降30週頃までに超音波による胎児計測を行い、必要に応じて再検する(毎回超音波検査を実施する場合、子宮底長測定は省略可)
- FGRを疑った場合、妊娠初期の計測値等を参考に妊娠週数を再確認する
- リスク因子(下表)を有する妊婦では、リスク因子の除去・改善に努め、より慎重に胎児発育を評価する
| 分類 | 内容 |
|---|---|
| 内科的合併症 | 高血圧、妊娠前の糖尿病、腎疾患、甲状腺疾患、自己免疫疾患、抗リン脂質抗体症候群、チアノーゼ型心疾患、など |
| 妊娠高血圧症候群 | ― |
| 生活習慣 | 喫煙、アルコール |
| 薬物 | シクロホスファミド、バルプロ酸、ワルファリン |
| その他 | 低身長、出生時低体重、LGA児分娩既往、妊娠前のやせ、体重増加不良、など |
【用語メモ】単回スクリーニングの精度
妊娠32〜34週での単回超音波スクリーニングによるFGR検出感度は70〜85%、特異度は96%。それ以前の時期では感度が低下する。より早期に顕在化するFGRほど重症化・予後不良の率が高い一方、FGR発症時期は病態により様々であり、スクリーニング時期・頻度を一概に決めることは難しいとされている。
計測値の選び方とスクリーニングの精度
- 推定体重の計算には頭・腹部・大腿の複数箇所の計測を組み合わせるのが一般的。大腿骨長は測定が容易で再現性が高いが、児頭大横径・頭囲は断面や頭蓋骨にかかる圧の影響を受け、腹囲(AC)は軟部組織を反映するためFGRにおいて最も異常を認めやすい計測値とされる
- 腹囲測定を加えることでSGA児の検出率が20%から57%に上昇したとする報告があるが、新生児罹患率は腹囲の成長速度が下位10%の場合にのみ上昇した(Sovio, 2015)
- 超音波による推定体重は実際の体重と20%以上異なることがあり、偽陽性・偽陰性となりうる。出生4週間以内に超音波検査を行った8,400例の解析では、発育不全児の30%が出生前に診断されていなかった(Dashe, 2000)
- 13の試験を解析したコクランレビューでは、低リスクまたは選別されていない集団における日常的な後期超音波検査は母体・胎児の利益にならないと結論づけられている(Bricker, 2015)。つまりルーチンのスクリーニングというより、リスク因子や子宮底長などから疑った症例に絞って超音波評価を行うことが重要
- FGRと羊水過少の関連は古くから知られている。奇形のない3パーセンタイル未満の発育不全は羊水過少症例の37%に認められる(正常羊水量下限例ではわずか4%)
予防
- FGRの予防は妊娠前から開始することが理想的。母体状態・内服・栄養状態の最適化、禁煙が重要
- 軽度〜中等度の高血圧の治療は発育不全児を減少させないとの報告がある点に注意(血圧を下げること自体がFGR予防にはならない)
- 低用量アスピリンについて、20,909人・45試験のメタアナリシスでは妊娠16週前に開始した低用量アスピリンがFGRのリスクを有意に低下させ、用量依存性の効果も示された(Roberge, 2017)。一方でACOGは「以前にFGRをきたした女性」に対する予防目的の低用量アスピリンは支持していない(=発症リスクの高い妊婦への一次予防としてのエビデンスと、既往例への再発予防としての位置づけは分けて理解する必要がある)
低用量アスピリンによる予防:妊娠高血圧腎症やFGRの既往などハイリスク因子をもつ妊婦では、妊娠16週以前からの低用量アスピリン内服がFGR・妊娠高血圧腎症の発症を抑制することがメタ解析で示されており、海外ガイドラインでも推奨されている。ただし日本では対象・用量・投与期間の実情が海外と異なり、保険適用外である点に留意が必要。
3. FGRの分類(病型)
胎児発育は、妊娠16週までの細胞数そのものが増える時期(cellular hyperplasia)、17〜32週の細胞数増加+細胞肥大の時期、33週以降の細胞肥大が主体になる時期、の3相に分けて考えると理解しやすい。発症時期・要因によってFGRは以下の2型に大別される。
| Symmetrical type(type 1) | Asymmetrical type(type 2) | |
|---|---|---|
| 頻度 | FGRの20〜30% | FGRの約70% |
| 発症時期 | 早期発症(2nd trimesterで顕著) | 妊娠後期から発症 |
| 主な原因 | 染色体異常、初期の胎児感染など胎児自身の異常 | 妊娠高血圧症候群、糖尿病など母体疾患による胎盤の病理学的異常 |
| 発育パターン | 頭部・躯幹とも同程度に抑制(fetal hypoplasia=細胞数が少ない) | Brain sparing effectで頭部発育を維持、躯幹・腹部が痩せる(細胞そのものが小さい) |
| 予後 | 不良例が多い | 重症化しBrain sparing effectが破綻すると頭部・躯幹とも高度に抑制されるパターンに移行しうる |
【用語メモ】Brain sparing effectとは
胎盤機能不全による低酸素状態に対し、胎児が脳血管抵抗を下げて脳への血流を優先的に維持しようとする代償機構。Asymmetrical typeで頭部発育が保たれる理由はこれによる。この代償が破綻すると病態が進行しているサインであり、分娩のタイミングを考える上で重要な所見となる。
4. FGRの原因検索
| 因子 | 主な内容 |
|---|---|
| 胎児因子 | 染色体異常(13・18トリソミーなど)、胎児奇形、胎児感染 |
| 母体因子 | 表1参照(内科的合併症、妊娠高血圧症候群、生活習慣、薬物など) |
| 胎児付属物因子 | 胎盤機能不全、臍帯異常 |
- FGRの約10%には形態異常を伴う
- 13トリソミー、18トリソミーの胎児の少なくとも50%はFGRを示す(頻出)
- 胎児付属物異常に由来するFGRの約10%が胎盤限局性モザイク(CPM)と報告されている
- 「TORCH症候群」検査はFGRのルーチン検査としては妥当性が低いとの意見もあるが、妊娠経過中の発熱・発疹の既往や胎児の中枢神経系・肝脾腫・腹水などの異常所見があれば、トキソプラズマ・風疹・サイトメガロウイルス・パルボウイルスB19等の抗体価検査を行う
- 単一臍帯動脈は、メタ解析ではFGRとの有意な関連は認められていない(誤って原因として覚えやすいので注意)
複数の・特徴的な形態異常を伴う場合は染色体異常の存在も疑う。胎児発育・FGR診断の前提として、妊娠週数の妥当性の再確認が必須である点も忘れずに。

発症要因が作用する時期によって、Ⅰ型FGR(symmetrical type/fetal hypoplasia)、中間型(combined type)、Ⅱ型FGR(asymmetrical type/fetal malnutrition)に分かれる、という前述の分類の背景がこの図から視覚的に理解できる。妊娠20〜28週を境に、胎児細胞発育は「細胞増殖」主体から「細胞肥大」主体へと移行し、これより前に作用する要因(遺伝的因子・染色体異常・奇形症候群・子宮内感染など)はⅠ型、これより後に作用する要因(胎盤機能不全・母体合併疾患・子宮血流量減少など)はⅡ型を引き起こしやすい。
5. 胎児well-being評価(分娩時期の決定)
FGRに対する経母体的治療(安静・栄養・酸素・アスピリン・ヘパリン・子宮収縮抑制薬・シルデナフィル)は、いずれも有用性が否定されている。したがって管理の中心は「治療」ではなく、胎児well-beingを経時的に評価し、適切なタイミングで娩出することになる。
予後に関連する因子
- 神経学的異常のない生存に関連する因子:出生体重600g以上、胎児体重3パーセンタイル以下、在胎週数29週以降、臍帯動脈血流異常と静脈管血流異常、羊水過少
- 胎児体重10パーセンタイル未満:胎児死亡リスクは正常発育胎児の約2倍にあたる約1.5%
- 胎児体重5パーセンタイル未満:胎児死亡リスクは2.5%に増加
① 胎児胎盤血流(UA・MCAドプラ)
- 胎盤循環が障害されたハイリスクFGRで最初に出現する所見は臍帯動脈(UA)PI値の高値
- 正常胎児ではUA-PI(RI)<MCA-PI(RI)だが、病態進行に伴い①UA-PI上昇→②MCA-PI低下(Brain sparing effect)→③両者が逆転→④UA拡張末期途絶・逆流という順で悪化する
- UA血流逆流・PI上昇は神経学的および生命予後不良因子。臍帯動脈血流計測を週1回行うと周産期死亡が38%減少(95%CI 15〜55%)したと報告されている
- 推定体重10パーセンタイル未満の1,116例を対象とした前向き研究では、UA波形が正常な児は1.3%しか有害な転帰をきたさなかったが、UA波形に異常があった児では11.5%に有害な転帰を認めた(O’Dwyer, 2014)。UA波形異常+推定体重3パーセンタイル以下の組み合わせが最も強い産科的予後不良因子とされる(Unterscheider, 2013a)
- 大動脈弁峡部のドプラ血流異常は、静脈管の異常より約1週間早く出現するとの報告があり(Figueras, 2009)、UA→大動脈弁峡部→静脈管という順でより詳細な悪化の順序が提唱されている
- UA異常より後に出現する静脈管血流の心房収縮期途絶・逆流やPI高値はさらなる予後不良因子(病態がより進行している)
- EFWが-1.5SDを下回っても血流計測値が正常なら、胎児機能不全の病態にはないと判断できる
【用語メモ】血流評価の進行順を覚える
「UA-PI上昇→MCA-PI低下(代償)→逆転→UA途絶/逆流→静脈管異常」の順序は頻出。UAが先に悪化し、MCAは脳血流を守るために代償的に低下する(Brain sparing effectの反映)。その代償が破綻するとUAの拡張末期血流が途絶・逆流し、さらに進行すると静脈管にも異常が及ぶ、という病態生理の流れで理解すると覚えやすい。

上図は早発型FGRの典型的な悪化の経過を4段階で示したもの。①代償期:UA-PI上昇とbrain sparingにより脳血流を代償的に増加させる。②代償期(胎盤重症):UA拡張期血流の途絶・逆流が出現するが心機能はまだ保たれる。③非代償期:静脈管a波の消失・逆流、三尖弁逆流(TR)、右房圧上昇など右心機能障害の所見が加わる。④最終段階:CTG異常(STV低下・遅発一過性徐脈)やアシドーシスが出現し、胎児死亡リスクが急上昇する。悪化の進行速度は早発型(妊娠32週未満)ほど速いため、代償期の所見(UA-PI上昇・brain sparing)を見つけた時点で入院管理を検討し、以降は段階ごとに評価間隔を短縮していくことが重要である。
② NST・CST・BPS
NST(ノンストレステスト)・CST(コントラクションストレステスト)・BPS(biophysical profile score)を、超音波パルスDoppler法による臍帯動脈血流計測や、推定胎児体重・頭部発育・羊水量の推移とあわせて必要に応じ実施し、分娩時期・様式を決定する。
Baschatらの総説(Am J Obstet Gynecol 2022)によるBPSスコアの判定と管理指針は以下の通り。
| 判定 | 所見 | 介入なしの場合の1週間以内の周産期死亡率 | 管理 |
|---|---|---|---|
| 正常 | 合計10点(全項目基準を満たす)/合計8点(羊水量の最大垂直ポケットMVP>2cm) | 1/1000 | 現行の管理を継続 |
| 判定保留 | 合計8点だがMVP<2cm/合計6点でMVP>2cm | 89/1000/症例により変動 | 24時間以内にBPPを再検、以降の間隔は臨床所見で調整 |
| 異常 | 合計6点でMVP<2cm/合計4点 | 89/1000/91/1000 | 異常が持続すれば分娩を検討 |
| 高度異常 | 合計2点/合計0点 | 125/1000/600/1000 | 分娩 |
BPSはNST+超音波4項目(胎児呼吸様運動・胎動・筋緊張・羊水量)の合計10点満点で評価する。羊水量(MVPで評価)が正常か否かが「判定保留」と「異常」の分かれ目になっている点に注目したい。
早産期FGRの娩出タイミングに関する主要臨床試験
- GRIT試験:臍帯動脈血流異常を呈する早産期FGRを対象としたRCT。即時娩出群と待機群の2歳時点予後を比較した結果、妊娠30週以前であれば待機が妥当との結論だった
- TRUFFLE試験:早産期FGRを対象に、コンピューター胎児心拍数解析によるshort term variationの減少/静脈管PI高値/静脈管血流の途絶・逆流という3基準での娩出を比較。静脈管血流の途絶・逆流で娩出した群の方が2歳時点の予後が良好な傾向だった(ただし静脈管血流計測の臨床活用にはさらなる検討が必要とされる)。詳細はTRUFFLE試験の記事を参照。
- DIGITAT試験:妊娠36週以降の発育不全児を対象に、分娩誘発群と待機群を比較。新生児の全罹患率に有意差はなく(38週以後の分娩で新生児入院期間が短かった点を除く)、2歳時点の神経発達・行動評価でも差を認めなかった(Boers, 2010/2012)。満期に近いFGRでは、誘発しても待機しても短期的な新生児予後は大きく変わらないことを示した試験として、早産期を対象としたGRIT・TRUFFLEと対比して理解しておきたい
経母体ステロイド投与
妊娠24週以降34週未満で、1週以内の早産が予想される場合には、児の生存や新生児合併症の減少を目的として、母体にベタメタゾン12mgを24時間ごと計2回、筋肉内投与する。メタ解析・大規模コホート研究で生命予後・新生児合併症の改善効果が示されており、本ガイドラインでは新たに推奨(C)となった。
6. 分娩方法
FGR単独を理由とした選択的帝王切開術の適応はない。分娩様式は他の条件も含めて総合的に検討する。経腟分娩を選択する場合はハイリスク分娩として管理し、分娩中は分娩監視装置による連続的モニタリングを行う(予後改善に寄与する可能性がある)。
FGRは胎盤機能不全(母体血灌流障害・胎盤機能減少、またはその両方)で生じることが多く、陣痛によってこの状態がさらに悪化しうる。羊水量減少は臍帯圧迫も起こしやすくするため、これらの理由から帝王切開の頻度が増加する。新生児低酸素症や胎便吸引症候群のリスクも上昇するため、迅速な気道確保・適切な換気ができる熟練した医師による新生児蘇生の準備をしておく。
週数別の管理アルゴリズム(パークランド病院の例)

臍帯動脈ドプラ・羊水量・胎児心拍数モニタリングが正常であれば、妊娠38週まで妊娠継続可能と考えられる(確実な診断ができなければ、児の肺成熟が保証されるまで介入を控える)。ただし著明な羊水過少症があれば、妊娠34週以降の分娩を推奨するのが一般的なコンセンサスである(SMFM・ACOG)。
7. FGR児の新生児合併症
| 新生児期 | 新生児期以降(長期) |
|---|---|
| 新生児仮死 | 神経発達障害 |
| 低血糖・低体温 | 脳性麻痺 |
| 多血症 | 高血圧 |
| 呼吸窮迫症候群 | 耐糖能異常(2型糖尿病) |
| 壊死性腸炎 | 心血管疾患 |
| 脳室内出血 | 肥満 |
| 動脈管開存症 | 精神発達遅滞 |
| 敗血症 | ― |
FGR児は新生児期の低血糖・低体温・多血症など代謝・循環動態の異常をきたしやすく、長期的には成人期の生活習慣病(高血圧・耐糖能異常・心血管疾患・肥満)のリスクが高いことが知られている(DOHaD仮説)。FGRを見たら「その場をしのぐ」だけでなく、長期フォローアップを見据えた児の管理という視点を持つことが重要である。
8. FGR児のフォローアップ
- 出生後は新生児科と連携し、低血糖・低体温・多血症などの早期スクリーニングを行う
- NICU管理が必要になるケースも多く、在胎週数・出生体重に応じたリスク評価を行う
- 退院後も神経発達・成長のフォローアップを長期的に行うことが望ましい
9. セルフチェック(自己学習用)
専門医試験対策として、正しいものには○、誤っているものには×をつけて確認してみましょう。
- ( )FGRの診断基準は、日本超音波医学会・日本産科婦人科学会周産期委員会報告で統一的に定められている。
- ( )FGRの診断には、日本小児科学会が提案した在胎期間別出生時体格標準値を用いる。
- ( )Symmetrical typeのFGRはFGR全体の70%を占め、妊娠後期に発症することが多い。
- ( )13トリソミー・18トリソミーの胎児では、少なくとも50%にFGRを認める。
- ( )単一臍帯動脈は、FGRの原因として明確な関連が確立している。
- ( )胎盤機能不全によるFGRでは、病態が進行するとUA-PIが上昇する前にまずMCA-PIが低下する。
- ( )FGRに対する安静・栄養療法・低用量アスピリンなどの経母体的治療は、発症後の胎児発育改善に有用である。
- ( )GRIT試験の結果からは、妊娠30週以前の早産期FGRでは待機的管理が妥当と考えられる。
- ( )FGR単独は選択的帝王切開術の適応となる。
解答:①×(統一基準はなく、-1.5SDを目安に総合的に臨床診断する)/②×(出生時体格標準値ではなく胎児体重基準値を用いる)/③×(Symmetricalは20〜30%で早期発症、70%を占め後期発症するのはAsymmetrical)/④○/⑤×(メタ解析で有意な関連は認められていない)/⑥×(UA-PI上昇が先で、その後代償的にMCA-PIが低下する)/⑦×(経母体的治療はいずれも有用性が否定されている。ただし発症予防としての低用量アスピリンはハイリスク妊婦で妊娠16週以前からの開始に限りエビデンスあり)/⑧○/⑨×(FGR単独では帝王切開の絶対的適応にはならない)
参考文献
- 日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会.産婦人科診療ガイドライン産科編2026.CQ309-1「胎児発育不全(FGR)のスクリーニングは?」
- 日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会.産婦人科診療ガイドライン産科編2026.CQ309-2「胎児発育不全(FGR)の取り扱いは?」
- 日本産科婦人科学会編.産婦人科専攻医のための必修知識2022年度版.「12)胎児発育不全,胎児機能不全」
- 専門医を目指す周産期診療ワークブック.「胎児発育不全(FGR)新生児編」
- Baschat AA, Galan HL, Lee W, et al. The role of the fetal biophysical profile in the management of fetal growth restriction. Am J Obstet Gynecol. 2022;226(4):475-486.
- GRIT Study Group. A randomised trial of timed delivery for the compromised preterm fetus: short term outcomes and Bayesian interpretation. BJOG. 2003.
- Lees CC, et al. 2 year neurodevelopmental and intermediate perinatal outcomes in infants with very preterm fetal growth restriction (TRUFFLE): a randomised trial. Lancet. 2015.
- Boers KE, et al. Induction versus expectant monitoring for intrauterine growth restriction at term (DIGITAT): randomised equivalence trial. BMJ. 2010.
- Cunningham FG, et al. Williams Obstetrics, 25th ed. 第44章「胎児の発育異常」
重要な注意:本記事はAIの支援を得て、産婦人科診療ガイドライン産科編2026(CQ309-1・CQ309-2)を中心に、教材の一部(画像・テキスト)をもとに作成したまとめノートです。診断基準・数値・管理方針を含め、実臨床での使用前には必ず原本教材・ガイドライン原文を確認し、執筆者ご自身の目で最終確認をお願いします。


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